FEATURE 13

サマー・オブ・ラブと呼ばれるバーティー

8月6日 広島。

PEACE PARKのすぐそばで、毎年行なわれているそのパーティーも今年で6年目を迎える。

夕暮れ時から、どこからともなくそこに人が集まってきて、音が鳴りはじめる。完全にフリーのこのパーティーに、キャッシャーはいない。皆おのおの好きな飲み物を手に、また楽器を手に集まってくる。Hey, what's up? How are you doin'?

簡単な照明と、スピ−カ−と、システムと。そこでは常に実験的とも言える音が鳴っている。スケートボードにのってそこら中を飛び回っている人陰が美しい。円形の石畳を滑っていくボードの音が近くなったり遠くなったりする。ディジュリドゥの音が深く低く鳴り響く。

河土手から少し風が吹いてきて、木々の葉を揺らす。DJが変わり、いつの間にか夜はふけて、体がbass音に反応する人々はターンテーブルの前で踊りだす。そばを通り過ぎていく見知らぬ旅行者やおそらくは近所にすんでいると思われるおじさんが、しばし立ち止まって遠巻きに私たちと、私たちを取り巻く音を眺めていく。

Why don't you join us? The party is open! 音をあげすぎて、警察がやって来て中断を余儀なくされるまでは。

今年ももうすぐ8月6日がやってくる。今年そのパーティーのフライヤ−が出るかどうかは知らないけれど、あなたがその音をキャッチするアンテナを持っていればたどり着ける。すぐ分かるよ。音が鳴っているから。