FEATURE 01
INTERVIEW WITH DOVE PROWRESTRING
彼らの試合を一度でも見たことのある方なら理解していただけると思うが一言で彼らのことを表現するのは難しい。彼らはまぎれもなくレスラーなのだがその試合はレスリングのみならずDJのプレイする音やジャンべのリズム、時にパフォーマンスをまじえながら一晩中つづく。すべてにビートがあり、ストーリーは展開されてゆく。文字どおり体をはっている彼らはファインダー越しに私の目を釘づけにしてやまない。今回のインタビューではDOVEのニド・ジロー選手とゴーシ選手に話を聴いた。ヒーローキャラのジロー選手とクレイジーな悪役を演じる(?)
ことの多いゴーシ選手。二人のプロレスに対するナチュラルな思いが伝わってくるインタビューだった。(NAO)
P:こんな形でお話を聞くのもなんだか照れますが、今日はぜひ少し皆さんの本音に迫らせて頂きたいと思っていますのでよろしくお願いします。まずお二人がプロレスに興味を持つきっかけになったことは何だったんですか?
ジロー(以下J)子供の頃にやったビデオゲーム。ゲームの中に出てくるキャラクターが実際にそのころのテレビで放送されてたプロレスの選手だったことからテレビでもプロセスを見るようになった。だけど基本的には仮面ライダーかな、僕のプロレスの根本にあるのは。
ゴーシ(以下G)俺はタイガーマスクがやっぱり一番最初のプロレスに対する強い印象かな。でも、本格的にプロレスを意識しはじめたのは中学生の頃友だちが「全日本がやばい!」って教えてくれて、それからテレビでプロレスを見るようになった。もともと極端なものが好きだから、例えば音楽だったら極端に早いビートとか。だからそっからエスカレートしてって、デスマッチとかにはまったね。
「これプロレス以外でやったら犯罪だよね。(笑)」
P:皆さんがダブプロとして最初にやったパーティー、興業といったほうが良いんですかね、それはいつのことですか?
J:2年前かな、2000年の秋にボーダーでやったのが最初だと思う。
P:その時からDJと一緒だったんですか?
J:いや、最初のはジャンべだけ。俺らの試合中にジャンべを叩き続けてた。
P:音楽やDJを取り入れたのはなぜですか?
G:もともとはコウキ(DOVEのメンバーでイベントのオーガナイザー)の案。今は音楽なしではやれないかもね。
P:確かにダブのイベントにDJや音楽は欠かせないように思いますが、お二人にとって音楽って、何なんでしょう?
G:DJがいることでプロレスに興味を持ってない女の子とかもイベントを見に来てくれるってのはあるよね。俺らの中にはリズムがあるんだ、試合中にね。DJがいることで自分たちの中にあるビートや音を観客に伝えることができる。DJを通してなら観客にもそれが伝わるでしょ?
J:ゴーシの言う通りなんだけど俺個人的にはプロレスに集中してるな、試合中は。
P:音楽やDJは置いておいて、プロレスそのものはお二人にとってなんですか?
J:やっぱ仮面ライダーでしょ。
G:俺はさっきも言ったけど極端なものが好きだからプロレスでは自分のなかの汚い部分とか出せるじゃない。これ、プロレス以外でやったら間違い無く犯罪だよね。耳を引きちぎってみたいよ、なんて普通言えないでしょ?
J:確かに自分のなかの押さえ付けられている何かを思いっきり極端にデフォルメしたのがプロレスやってる時のキャラではあるよね。だから試合中のキャラクターは自然に決まってるよね。
G:ジローの中のヒーローが自然にあらわれて、俺の中の「悪人」が出てくる。それがホントの俺だって気がするしね。
P:なるほど。だからお二人のキャラクターがあんなにも試合の中で生きてるんですね。試合中、観客から何か感じ取ります?みんなかなりヒートアップしますが。
J:俺は、試合中わざと観客をしらけさせたりするようなことがやりたいと思ってる。客が熱くなってきたらわざと水を飲みにコーナーに戻ったりして。あまりにも予定調和じゃ面白く無いからね。
P:ズバリ現在の状況に満足していますか?
J&G:全くしてないね!イベントをやる箱を探すのにさえ苦労してるから! みんなそれぞれに忙しくて集まって練習するのも大変だしね。でも、一番の悩みはやっぱりイベントをやる箱がないってことかな。
P:確かにあれだけのイベントをやるとなると相当大きな箱が必要ですよね。今後どのように活動を続けていこうと考えていますか?夢はありますか?
G:やっぱりもっとたくさんの人がプロレスを見に来てくれるようになって欲しいね。極端な話、マスクがファッショとして流行ってもいいくらいだと思ってる。街にマスクをかぶって歩いてる奴がいたりしたら楽しいだろ?
J:オレらは日本で一番のプロレスをやっていくよ。
P:彼らの話の中にも出てきたように、そのイベントをやるための探しは 本当に大変なんだろうと思います。読者の皆様の中で彼らの箱探しに協力して下さる方、編集部までご連絡をお待ちしています!
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