The International Love Cafe Vol.1

By Dannette Lambert

それはふとしたことがきっかけでした。のんびりした日曜日の午後の、友人達とのとりとめのない会話に過ぎませんでした。「ねえ、私、ベジタリアンのためのレストランをやりたいと思っているの。毎日じゃなくて、例えば週末だけとか。」私にとってそれはほんのはずみの一言でした。私の言葉に、その時部屋に居たほかのベジタリアンの友人達が満足そうに頷いた、ただそれだけだと私は思っていたのです。

私や、他のベジタリアンの友人達にとって、日本はいわゆる苦難の地で、私たちはよく仲間の一人の家に集まっては外食ではなかなか得ることの出来ないベジタリアン料理やそれについての会話を楽しんでいました。

その友人はとても親切で、私たちに自慢のベジタリアン料理をふるまってくれていました。私たちにとってそれは、かつお節の国、レストランで「お肉抜きと言われたので代わりにベーコンを入れておきました」などと言われ驚いたりする日本での生活の中で、唯一の憩いの時間でもあったのです。それでもその時の会話はまるで現実的ではなかったですし、たとえそれがその場に居合わせた皆の共通の夢であったにせよ、あくまで「夢」に過ぎないと、少なくとも私はそう思っていたのです。

ところが翌日、友人のダイアンからの電話で、私はその考えが間違いだったことに気付きました。「週末ベジタリアンレストラン」の案は彼女の熱意に一瞬で火をつけたのです。彼女は私にいつ、どこで、どのようにすればその夢を実現させることができるかという計画をすでに頭の中で描いていると電話で告げたのです。

そのようにして、「インターナショナルラブカフェ」は誕生したのです。(すでにレストランを経営しておられる方々に場所を提供して頂くという形での活動が始まりました。)

2回のラブカフェを通じて19万円ものお金を集めることが出来ました。そのお金はインドのジャクホダの原発で被爆した子供達のためのリハビリテーションセンター設立のための資金として寄付させて頂きました。ラブカフェにはじつに150人ものお客様に来て頂いたのです。でも、その人数や金額を抜きにしても、私はこの活動を通じてこれまでに感じたことのない満足感を得ることが出来ました。ラブカフェの名前が示す通り私たちは誰かのために、栄養のバランスのとれたおいしい食事を、しかも他の動物を傷つけることなく提供することをコンセプトにこの活動を始めました。そしてそれが「愛」のもっとも根源的な表現の一つであり得ると信じています。

前回のラブカフェが実を結び、場所を提供してくれるというオファーが増えました。ボムちゃんの愛称で親しまれているkobaのオーナー光幸氏も、いつでもお店を使ってもいいと言ってくれています。11月の初めにkobaを使わせてもらい、ラブカフェをやる予定です。

将来的には料理をしてくれるベジタリアンの方をもっと募集して、広島でベジタリアンのコミュニティーを広げていければと考えています。料理好きで、あなただけのオリジナルレシピを教えてもいいと言われる方、また私たちの活動を手伝って下さる方がありましたらぜひご一報下さい。心よりお待ちしております。

また11月のラブカフェもどうぞお楽しみに。

ダネット・ランバート
来日3年目。大野町をはじめ色々な地域で英語教師として活動しながら、広島の「外人コミュニティー」の中心人物として様々なシーンで活躍している。常に人々を結び付けようと考え、また体に良い食事で人々を幸せにしたいという強い思いからこのインターナショナルラブカフェは始まった。彼女の料理は本当に美味しくて、また体にも良いと評判。ひとくちで彼女の愛情を感じることができるだろう。インターナショナルラブカフェは、不定期に、またいろいろな場所で行なわれているので興味のある方は下記までご連絡を。
Dannette's E-mail address:dlambert420@yahoo.com