FEATURE
08
INTERVIEW WITH Mejiri
何故人は唄うのか---。
写真を撮ることを趣味とし、また仕事ともしている私は、時々考える。どうして私は写真を撮るんだろう。
もう何度も考えて、時には重いカメラを担いで出歩く自分を馬鹿みたいだと思う。きっと絵でも音楽でも、日常的な仕事でも、何かを続けていく時に人は一度くらい「何故?」という疑問を持ったりするんじゃないだろうか?「いったい自分は何やってるんだろう?」って。
けれど私がMejiriのライブを見た時、何となく「そうそう、これこれ。」って、もやもやした感じがいっぺんに吹き飛ばされたような気がした。伝わってくるんだよね、まさに「愛」が。そこでそうやって、音と遊んでいることを心から楽しんで、そして愛していることが、本当に伝わってきた。どうなりたいとか、どうしてやろうという前に、「こうしたい」が彼らにはあるような気がした。もちろん、クリエイティブであり続けるには、それなりの努力とそれにともなう技量が要求されるであろうことは容易に想像できる。けれどその根本にあるべき「愛」(人に対してでも、作品に対してでも。)が、あるべき姿で目に映るとき、たぶん私は感動したり興奮したりするんだと思う。
そう思っていたら、インタビューの答えにもやっぱり出てきました、ずばり「愛」…!水木さんの言うように、物質的飽和状態にある私たちに今こそ必要なのは、もう一度自分自身の感動の源に向き合ってみることなんじゃないかと、心から思います。
それから、起こしたいねぇ、「逆江戸現象!」(※インタビュー参照)”広島はオモシロクない!”なんて、私は思わない。要するに、”あなたがどうしたいか”なんだよね。他人じゃなくて。
(インタビューはメンバーを代表してボーカルの水木さんにお答え頂きました。)
> 1.まず、メンバーを簡単に紹介してください。
水木智英Vo&Gu&作詞作曲,広瀬崇雄Dr,南澤克彦SAX,佐々木賢一Ba,中山朋子Per,伊東麻衣子Keyの6人編成です。
> 2.いつ頃から「Mejiri」としての活動を始めましたか?
1999年頃、不定期にJACARA等のLiveBarでお遊びで即席バンドやってまして、同年末に今のメンバー数人と一緒にLiveして。それが最高に楽しくて。次第に「またやろうって!」っていう頻度が多くなっていって、何時の間にかバンド形態が出来上がりました。で活動3年間で色々メンバーが入れ替わり今の形態になってます。
> 3.影響を受けたアーティスト(音楽に限らず)を教えてください。
メンバー6人とも趣味がバラバラでして、そのゴチャゴチャ感が今のmejiriの味を出してると思うのですが、とりわけ曲作りを担当している僕はダニーハザウェイをはじめとしたオーガニックソウル系に強い影響を受けてます。
キーワードは「魂」入ったアーティストですね。安藤忠雄、岡本太郎も好きです。
> 4.今回、アルバムを制作されましたが、そのアルバムの事を少し聞かせてください。
前作から一年経ちまして、その間曲がたくさん溜まってきたんで、この辺で一度作品として吐き出しておこうということになりまして。
で第1段として4曲入りのシングルを発売することになりました。過去2作は外部のエンジニアとスタジオで作っていたのですが、今回は大金叩いてレコーディング機材買って、ジャケット作成から何か何まで全て自分達で作ってます。はじめての経験で非常に苦労も多かったのですがメンバー間で助け合いながら作業を進めていきました。
あとCOVERやスマトラタイガーさんも色々協力頂きましてこの場を借りて感謝の言葉を述べさせて頂きます!
つい最近ミックスダウンが終りまして、非常に「僕達らしい」仕上がりになってると思います。
1人でも多くの皆さんにも聴いてほしいです。
> まずタイトル、そしてそれが意味するテーマのようなものはありますか?
「Rocka Ballade」というタイトルは1曲目のタイトルそのままです。今回入る4曲はずばり「愛」がテーマです。(笑)僕らなりの愛にまつわる4つの物語と言いますか。
全然意識してなかったのですがそうなってました。
> 5.アルバムに限らず、いつもどのように音づくりをされていますか?(例えば最初のインスピレーションは誰、それを膨らませていくのは誰、またどのようになど。)
現在は僕が殆どの曲を作ってまして、ラフな状態でスタジオで皆に聴いてもらって、各自の解釈で形作っていき,あーでもないこーでもないと言いながら全体で折り合いを付けていくって感じですね。
僕らの練習は非常にクリエイティブですよ。
> 6.現在の広島の「シーン」についてどう思われますか?
音楽シーンで言うと、バンドの数が減ってるのが少し寂しいですね。あと街のネオンもポツリポツリしてきて音楽に限らず文化的にあまり元気がないと感じてます。
こんな先の見えない時代だからこそ音楽をはじめとしたサブカルチャーに目を向け、心を豊かするべきだと言いたいです!!!
あとはメディアが「広島のシーン」作りに対して他人事だなと感じる機会が多かったり、広島のバンドの人たちの表現者としてのモチベーションが低くて刺激がないとか、細かいこと言うと色々思うことはありますが、広島のシーンは全て己に通じている事でもありますのでつべこべ言わず精進していきます(笑)
メールをはじめとして人とのコミュケーションツールが無機質になってきてる今、ライブのような人の汗・息がリアルに感じられるシーンが再評価されてくのではないかと個人的には思ってます。僕達もその一旦を担えれば嬉しいです。
> 7.今後、どのような活動をしていこうと思っていますか?
バンドとしては、もっと多くの人に聴いてもらえるように県外にも可能な限りライブ行こうと思ってます。
でいつか名が知れて広島のライブに東京等からお客さんがわざわざ足を運ぶような逆お江戸現象を起したいな。
とは言いながら特にフィールドにはこだわってないんですが。どんな場所でも良い音楽がメンバーとできてたら良いなと思います。
ライブ以外では、広島在住の様々なジャンルのアーティストとコラボしたり、「詩を詠む会」という新しいイベントを立ち上げたりしてまして、ジャンルを越えた一つの大きなウネリを作りたいと思ってます。
> 8.皆さんの「夢」を教えてください。
各自の夢はそれぞれですが、バンドとしての「夢」は音楽との良い関係をずっと続けていくことです。
mejiriを通じて、メンバーともお客さんとも色んなワクワクを共有したいなと思ってます。
個人的には音楽で生活ができるようになりたいです。
> 9.皆さんにとって「PEACE」とは何ですか?
「話し合う」そして「理解し合う」ことです。> 10.最後にひとこと何でもどうぞ。
僕達は生粋のライブバンドです。興味ある方は是非一度足を運んでください。
mejiriに関する全ての情報はオフィシャルサイト http://www.mejiri.netまで!
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